完璧を求めていたあの頃。
かつてブライダルの現場で、何百本、何千本の花に囲まれていた頃。
私は「たくさんの豪華な花で、空間を完璧に埋め尽くすこと」が、花を飾る正解だと思い込んでいました。若いながらもプロとしての誇りと責任、そして緊張感。それはそれで、とても充実した時間でした。
けれど、立ち止まって気づいたことがあります。
今の私を、そして明日を生きる私を救ってくれるのは、そんな豪華な装飾ではなかったのです。
子どもの手のひらからこぼれた、小さな奇跡
ある日の夕暮れ。家事と育児に追われ、自分のことが後回しになっていた私に、保育園のお迎え帰りに子どもが「ママにプレゼント!」と手を差し出しました。
その小さな手にギュッと握りしめられていたのは、一本の四葉のクローバーと、シロツメクサ。
子どもの体温で少ししおれてしまったその姿を見た瞬間、私の心は不思議なほど、あたたかな気持ちで満たされました。
「ああ、お花ってこれでいいんだ」
高価な花材でも、計算されたデザインでもなく
「誰かを想って、そこに花がある」
その純粋な気持ちこそが、花が持つ本当の力なんだなと、子どもに教えられた瞬間でした。
お気に入りの花瓶が、私の「帰る場所」になる
それからは、一輪の花を飾る時間が、私の大切なルーティンになりました。
お気に入りの花瓶をひとつ、決めておきます。
そこに、子どもが摘んできた草花を挿したり、一目惚れした一輪を飾ったり。
キッチンでバタバタと料理をしている時。
ふと目を上げた先に、その一輪があるだけで。
「今日も一日、よく頑張ったね」と、自分を許してあげられるような気がする。
豪華な花束は、たまーにのご褒美でいい。
日々の暮らしを支えてくれるのは、一輪の花と、それを迎えるためのお気に入りの器。それだけで、暮らしの風景は驚くほど優しく整い始めます。
これから皆さんと分かち合いたいこと
17年花と向き合ってきて、今ようやくたどり着いた答え。
それは、花は「ただ飾るもの」ではなく「自分を癒し可愛がり優しく潤すためのもの」だということです。
• 難しいルールは、一度手放してみませんか?
• 完璧じゃなくていい。一輪、一枝。
• お気に入りの花瓶を、あなたの「心の止まり木」にしてみてください。
このブログでは、プロとしての知識も少しだけ添えながら、そんな「暮らしを幸せにする花の取り入れ方」を、ゆっくり綴っていきたいと思っています。
さいごに
花のある暮らしは、決して贅沢で特別なことではありません。
あなたの毎日が、一輪の花を通じて、もっと穏やかで、もっと自分を好きになれる場所になりますように。
私と一緒に、ゆっくりと始めてみませんか?

