一輪の花と、お気に入りの花瓶ひとつ。17年の花仕事で見つけた、暮らしを整える魔法

日々のエッセイ

完璧を求めていたあの頃。

かつてブライダルの現場で、何百本、何千本の花に囲まれていた頃。

私は「たくさんの豪華な花で、空間を完璧に埋め尽くすこと」が、花を飾る正解だと思い込んでいました。若いながらもプロとしての誇りと責任、そして緊張感。それはそれで、とても充実した時間でした。

けれど、立ち止まって気づいたことがあります。

今の私を、そして明日を生きる私を救ってくれるのは、そんな豪華な装飾ではなかったのです。

子どもの手のひらからこぼれた、小さな奇跡

ある日の夕暮れ。家事と育児に追われ、自分のことが後回しになっていた私に、保育園のお迎え帰りに子どもが「ママにプレゼント!」と手を差し出しました。

その小さな手にギュッと握りしめられていたのは、一本の四葉のクローバーと、シロツメクサ。

子どもの体温で少ししおれてしまったその姿を見た瞬間、私の心は不思議なほど、あたたかな気持ちで満たされました。

「ああ、お花ってこれでいいんだ」

高価な花材でも、計算されたデザインでもなく

「誰かを想って、そこに花がある」

その純粋な気持ちこそが、花が持つ本当の力なんだなと、子どもに教えられた瞬間でした。

お気に入りの花瓶が、私の「帰る場所」になる

それからは、一輪の花を飾る時間が、私の大切なルーティンになりました。

お気に入りの花瓶をひとつ、決めておきます。

そこに、子どもが摘んできた草花を挿したり、一目惚れした一輪を飾ったり。

キッチンでバタバタと料理をしている時。

ふと目を上げた先に、その一輪があるだけで。

「今日も一日、よく頑張ったね」と、自分を許してあげられるような気がする。

豪華な花束は、たまーにのご褒美でいい。

日々の暮らしを支えてくれるのは、一輪の花と、それを迎えるためのお気に入りの器。それだけで、暮らしの風景は驚くほど優しく整い始めます。

これから皆さんと分かち合いたいこと

17年花と向き合ってきて、今ようやくたどり着いた答え。

それは、花は「ただ飾るもの」ではなく「自分を癒し可愛がり優しく潤すためのもの」だということです。

• 難しいルールは、一度手放してみませんか?

• 完璧じゃなくていい。一輪、一枝。

• お気に入りの花瓶を、あなたの「心の止まり木」にしてみてください。

このブログでは、プロとしての知識も少しだけ添えながら、そんな「暮らしを幸せにする花の取り入れ方」を、ゆっくり綴っていきたいと思っています。

さいごに

花のある暮らしは、決して贅沢で特別なことではありません。

あなたの毎日が、一輪の花を通じて、もっと穏やかで、もっと自分を好きになれる場所になりますように。

私と一緒に、ゆっくりと始めてみませんか?

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